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重要 2026-08 更新

キャピタルゲイン非課税

株式・不動産の売却益が非課税になる仕組みと注意点。

本記事の情報は参考目的です。制度は変更される場合があります。最新情報は国税庁・IRAS(内国歳入庁)の公式サイトでご確認ください。

キャピタルゲイン非課税とは

シンガポールにはキャピタルゲイン税という税目がありません。IRASは、不動産・株式・金融商品の売却益は原則として課税されないとしています。高所得の投資家や経営者がシンガポールを選ぶ最大の理由のひとつです。

非課税になる主なもの

  • シンガポール国内の不動産の売却益(資本利得として扱われるため)
  • 株式やその他の金融商品の売買による損益(デジタルトークンを含む。個人の投資とみなされる範囲)
  • 投資信託・ETFの売却益
  • 保険契約からの受取金(資本的な受取のため)

非課税のものは確定申告に記載する必要がありません。課税対象になる売却益だけを「Other Income」として申告します。

「原則非課税」には例外がある

シンガポールに譲渡益課税が無いことと、どんな売却益も課税されないことは同じではありません。IRASは形式ではなく実態で判断します。売買が投資ではなく事業(trading)と評価されれば、その利益は所得として課税されます。

不動産の売買が事業とみなされる場合

利益を得る目的で売買している、あるいは不動産取引を業として行っていると判断されると、売却益は課税対象になります。IRASが判定に使う材料は次のとおりです。

  • 取引の頻度(不動産の売買をどれくらい繰り返しているか)
  • 売買した理由
  • 長期保有できるだけの資力があるか
  • 保有期間

どれか1つで決まるものではなく、事実関係を総合して判断されます。短期間に何度も売買していれば、そのぶん事業とみなされやすくなります。

株式やデジタルトークンの場合

株式やデジタルトークンの売買も、個人の投資とみなされる範囲では非課税です。ただし考え方は不動産と同じで、事業として反復継続していると評価されれば課税されます。移住してから短期売買を主な収入源にする場合は、非課税を前提に計画しないでください。

法人を通じて保有している場合

2024年1月から、シンガポールに所在する事業体が国外資産の売却益をシンガポールで受け取る場合に、一定の要件のもとで課税対象とする制度(所得税法10L条)が始まっています。対象は個人ではなく事業体です。資産管理会社などを通じて資産を保有している場合は、適用の有無を確認してください。

日本側の課税との関係

シンガポールで非課税でも、日本側の課税が終わっているとは限りません。前提として日本の税務上の非居住者になっていることが必要で、これは住民票を抜いただけでは決まりません。

また、出国時には国外転出時課税(出国税)の対象になる場合があります。シンガポールには譲渡益課税が無いため、出国税を払っても外国税額控除で取り戻す相手国の税が存在せず、そのまま確定したコストになります。自社株を持つ場合は、出国後の譲渡でも日本の課税権が残る類型があります。詳しくは「シンガポール移住と日本の出国税」を参照してください。

非課税を前提に動く前に

キャピタルゲインが非課税になるかどうかは、資産の種類ではなく取引の実態で決まります。売却の計画がある場合は、頻度と保有期間を含めて事前に税理士へ確認してください。日本側の扱いとあわせて見ないと、片方だけ最適化して全体で損をすることがあります。

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