本記事は2026年9月時点の各通信事業者の公式サイトとIMDAの公開情報に基づく参考情報です。料金とプランは頻繁に改定されます。契約前に各社の公式サイトでご確認ください。
シンガポールでは、パスポートで登録したプリペイドSIMは30日で止まります。2024年7月15日から、パスポート登録の有効期間が30日に限られたためで、各社はIMDAの規制に基づくものと案内しています。またIMDAは外国パスポートでのポストペイド登録を禁止しているので、パスポートだけではポストペイドを契約できません。
このため移住者は、到着時にプリペイドを買い、EPやDPのパスカードを受け取ったらすぐに再登録するか、ポストペイドに切り替える流れになります。30日はパスカードを受け取った日ではなく、SIMをパスポートで登録した日から数えます。この記事は各社の公式サイトとIMDAの発表で内容を確認しています(2026年9月時点)。
到着から切り替えまでの流れ
到着時:旅行者向けプリペイドを買う
チャンギ空港の窓口かオンラインで、パスポートで買えます。Singtelのhi!Touristは初期状態でデータ通信だけが使え、通話とSMSは国内のhi!販売店でパスポートを見せて有効化します。
パスカード(FIN)を受け取る
EPやDPのカードを受け取ると、Singpassも登録できるようになります。
SIMの登録から30日以内に、再登録するかポストペイドに切り替える
パスカードが届くまでに日数がかかると残りの日数が短くなるので、受け取ったらすぐに手続きします。再登録は各社の直営店や正規販売店で行い、SIMを買った空港やコンビニではできません。番号をそのまま他社へ移すなら、先にFINで再登録しておきます。番号ポータビリティは移転元と同じIDで申し込まないと失敗するためです。
30日を過ぎたときの扱いは会社で違います。Singtelは予告なく停止し、返金もありません。M1系のMaxxは、停止から60日以内ならパスポートとFINを持参すれば復活できます。SIMBAの30日以内の更新は、SIMBA直営のサービスセンターでしかできません。
Singpassの登録とSMS認証に使えるのはシンガポールの番号だけです。銀行口座の開設や各種のオンライン申込はSingpassを前提にしていることが多く、到着直後に持つ番号がその足場になります。パスカードとSingpassは身分証(NRICとFIN)、口座開設は銀行口座を開設するにまとめています。
事業者(2026年9月時点)
| 区分 | 事業者 | 備考 |
|---|---|---|
| 自社回線を持つ4社(MNO) | Singtel、StarHub、M1、SIMBA(旧TPG) | SIMBAによるM1の買収は2026年5月21日に期限切れで失効し、4社体制が続いている |
| 大手のサブブランド | GOMO、Singtel hi!(Singtel)、giga!(StarHub)、Maxx(M1) | 契約期間なしで、オンライン申込が中心 |
| MVNO | Circles.Life など | 大手の回線を借りて提供する |
redONEは2026年9月12日までに全回線を終了し、heyaは2025年12月1日にSingtel hi!へ移りました。古い比較記事にはこの2つがまだ載っていることがあります。2026年9月23日にはStarHubとKeppelがM1をめぐる協議を開示していて、事業者の構成は今後変わる可能性があります。
料金の目安
| 事業者 | 最安のプラン | その他のプラン |
|---|---|---|
| Singtel | Enhanced Lite 月S$35(300GB、12か月契約) | 契約期間なしはS$40、S$55、S$80 |
| StarHub | Lite 月S$28(200GB) | S$38、S$48、S$78、S$128、S$188 |
| M1 | Bespoke 300GB 月S$15前後 | 1TBや世界ローミング付きの上位プランがある |
| SIMBA | 30日S$10(国内500GB) | S$25まで。すべて契約期間なしでeSIMと5Gに対応 |
| GOMO | 月S$19.99(400GB) | 契約期間なし |
| Singtel hi! | 30日S$15(500GB) | S$35まで |
| giga! | 月S$10.90(4G 100GB) | 4G 200GB S$12.90、5G 300GB S$15.90 |
| Maxx | 30日S$9.90 | オンライン限定の4G 290GBは最初の12回がS$7.90 |
| Circles.Life | 月S$8(4G、500GB、通話付き) | SIM-onlyとeSIMのどちらでも使える |
キャンペーン価格は数週間から数か月で変わるので、表は通常料金で載せています。大手3社でS$15前後から契約できるのはM1だけで、StarHubはS$28、SingtelはS$35(12か月契約)からです。月S$10前後で使いたいなら、SIMBA、giga!、Maxx、Circles.Lifeが候補になります。
旅行者向けプリペイド
| 事業者 | プランと料金 |
|---|---|
| Singtel hi!Tourist | 7日500GB S$10、30日500GB S$15、30日500GBとEZ-Link S$18、30日1000GB S$30 |
| StarHub | 4G Tourist 30日300GB S$12、Tourist Core 30日300GB S$15、Tourist Plus 30日400GB S$30 |
Singtelでパスポート登録できるのはhi!Touristだけです。物理SIMはオンラインで予約し、チャンギ空港のChangi Recommends、Prosegur、Travelex、Xplore SGの窓口で受け取るか、eSIMをオンラインで買います。7日プランの期間は購入した時点から始まります。StarHubの物理SIMはチャンギ空港各ターミナルのProsegur両替所とChangi Recommendsで買え、データ専用のeSIMは購入から18日以内に有効化します。
ポストペイドの契約条件
ポストペイドとSIM-onlyのポストペイドプランには、FIN(パスカード)が必要です。IMDAはオンラインでの登録にSingpassを必須にしています。
| 事業者 | 条件 |
|---|---|
| Singtel | 書類の有効期間が残り6か月以上。EP、EntrePass、Tech Pass、ONE Passは全プランを契約できる。DPやワークパーミットなどは賃貸契約書も必要。一部のプランでデポジットがかかり、DPなどでデータローミングを付けるとS$100のローミングデポジット(2025年10月30日から) |
| StarHub | FINのカードと、残り6か月以上の有効期間。パスカードに国内住所がなければ3か月以内の住所証明(銀行明細、公共料金の明細、会社のレターなど。賃貸契約書は不可)。一部のプランでS$500〜800のデポジット |
| GOMO | 16歳以上。クレジットカードとSingpass(MyInfo)で本人確認し、デポジットは不要。eSIMは即時に開通する |
| SIMBA | 16歳以上の市民、永住者、ワークパーミット・EP・長期パスの保持者。申込はSingpassでのオンラインか店頭 |
Singtelでローミングデポジットの対象になる人(DP保持者など)は、デポジットを払っても海外で音声通話と発信のSMSが使えず、SMSの受信だけができます。帯同家族が日本へ一時帰国するときに影響します。年齢の条件は、StarHubとSingtelが18歳以上、GOMOとSIMBAが16歳以上、Maxxが15歳以上です。子どもの回線を親の名義で契約すると、親の回線数に数えられます。
1人で登録できる枚数
プリペイドは全事業者の合計で1人3枚まで(2014年4月から)、ポストペイドは2026年2月28日から全事業者の合計で10枚までです。法人契約と、通話やSMSができないデータ専用SIMは対象外です。パスポートで登録した回線はプリペイドの枠に、FINで登録した回線はポストペイドの枠に数えられます。hi!TouristはFINで再登録するとポストペイドの扱いに変わります。
eSIMと番号ポータビリティ
- ✓主要各社がeSIMに対応している。M1は申込時にeSIMを無料で選べて即時に開通する
- ✓居住者向けのオンライン申込は、Singpass(MyInfo)での本人確認を前提にしているところが多い(GOMO、SIMBA、StarHubなど)
- ✓番号ポータビリティは国内の事業者の間でできる。M1はオンライン申込の中で無料、Singtelは通常1営業日で完了する
- ✓Maxxでは、2026年5月以降にパスポートで登録した人はアプリで物理SIMからeSIMに切り替えられない
詐欺対策の規制
- ✓2023年1月31日から、英数字の送信者IDでSMSを送る組織はSGNICのSMS Sender ID Registryへの登録が義務になった。未登録の送信者からのSMSには「Likely-SCAM」と表示される
- ✓2025年12月30日から、詐欺グループにSIMを渡した者は最大12回のむち打ちの対象になり、新しいSIMの登録も禁止される。SIMや名義を他人に貸さないこと
日本の番号を残す
| キャリア | サービス | 料金 | 保管できる期間 |
|---|---|---|---|
| ドコモ | 電話番号保管 | 月440円(申込手数料4,950円、オンラインなら1,100円) | 申込の翌月1日から最長6年。ahamoとデータ専用プランは申し込めない |
| ソフトバンク | 電話番号・メールアドレスお預かりサービス | 月429円 | 保管開始の翌月から5年 |
保管中は通話もSMSも使えません。日本の銀行や証券会社のログインにSMS認証を使っている場合は、保管に入る前に別の認証方法へ切り替えておきます。
参照した一次情報
- IMDA ポストペイドSIM枚数上限の厳格化(2026年)
- Keppel 2026年5月18日 質疑応答の記録(PDF)
- Singtel SIM-onlyプラン
- Singtel ポストペイドの申込条件とデポジット
- Singtel hi!
- Singtel hi!Tourist
- Singtel hi!Tourist 物理SIMの受取場所
- GOMO
- StarHub モバイルプラン
- StarHub ポストペイドの申込書類
- StarHub 旅行者向けSIM
- giga!
- M1 SIM-onlyプラン
- Maxx SIM-onlyプランのよくある質問
- SIMBA 個人向けプラン
- SIMBA 申込条件
- Circles.Life 4Gプラン
- redONE Mobile Singapore
- SGNIC SMS Sender ID Registry
- Singpass 登録ガイド(PDF)
- NTTドコモ 電話番号保管
- ソフトバンク 電話番号・メールアドレスお預かりサービス
渡航前後の手続きを漏れなく一覧にする
家族構成と時期を答えると、この手続きを含む全体の順番が分かります。質問は5つ、登録なしで使えます。